
- 2022-09-21
- シリーズ ー私の中の熊本学園大学ーJ
- 「忘れ難い3年間」
語専5期 橋本 昭夫
昭和21年 熊本語学専門学校第5期英語科に入学した私は、母校80年の歴史の中で太平洋戦争敗戦直後の混乱期の忘れ難い3年間をお世話になったことに改めて心からお礼を申し上げます。
入学式の学長訓示で「日本は戦争に負けて武器を捨てた。これからは言葉で世界に飛躍しなければならない。語学が武器だ。言葉は力だ」という意味のことを言われたのを決して忘れません。
昭和32年8月、私が日本商工会議所渉外部にいた時、マレーの商業会議所会頭が来日され、数日の滞在中私が付きっきりで各種の工場視察などご案内しました。
大変喜ばれ、近くに迫っていたマレーの独立式典に招待されました。このことが朝日新聞の全国版で報道され、熊日も朝日同様大きな写真と私の出身校の紹介を入れて報道し、全国の読者が熊本にはこんな卒業生を東京に送り出す凄い学校があることを知りました。
私は式典後1か月マレー国内各所を視察し、志文の 1958年の12号に異例の8ページに及ぶマラヤ訪問記を投稿しております。 機会があったら是非ご一読下さい。
帰国して直ぐに学校にご報告に伺いました。学長室で丸山先生、松村先生同席で煖エ学長に詳細をお話しました。学長は何度も有難う、有難うを繰り返され、私が「ご恩返しです」と申し上げたら一瞬あの鋭い眼光がうるんだように見えました。
熊本学園大学の生立ちは語学の専門学校です。それを忘れないで欲しい。そして、社会や業界で熊本学園大学の卒業生は特に語学に優れていると噂されて欲しい。これから 100周年を目指して更に磨きをかけてください。(写真は、進駐車の兵隊さん(GI)と英語劇のメンバー。後列左端が橋本氏。)

